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 土砂崩れで多数の住宅が倒壊するなど大きな被害が出た広島県熊野町の県立熊野高校の硬式野球部員が、ボランティアで被災住宅の片付けを手伝っている。被害の影響で、夏の広島大会が開幕する17日まで休校になる中、「町の復興に役立ちたい」と懸命に汗を流す。

 記録的な豪雨が襲った6日以降、グラウンドでの全体練習はできていない。7日に開幕する予定だった広島大会も大幅に延期になった。それでも、加百瑞己(かど みずき)主将(18)が「今の自分たちにできることをしよう」と呼びかけ、10日からボランティアに励む。

 11日は朝から、部員の半数近い8人と佐々木嘉則監督が、他部の生徒らとともに熊野町初神3丁目の民家を訪れた。近くの川が氾濫(はんらん)し、一時は腰ほどの高さまであった土砂をスコップですくい、バケツや台車に載せて取り除いていった。

 この家に住む会社員小田原知城(ともき)さん(45)は「若い力のありがたさをひしひしと感じた。元気をもらっています」と目を細めた。

 広島大会での初戦は20日の崇徳戦。全体練習が始まるめどは立たないが、それぞれが素振りや筋力トレーニングなどを続けて備える。加百主将は「ぶっつけ本番だけど、熊野の町にいい報告ができるよう精いっぱいプレーしたい」と話している。(原田悠自)