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 オーストラリアが太平洋の島国と安全保障分野の連携を強める。豪州とニュージーランド、フィジーなど太平洋の18カ国・地域でつくる太平洋諸島フォーラム(PIF)の首脳らが9月に共同文書に署名する見通しだ。豪政府筋が12日、明らかにした。太平洋地域での中国の存在感の高まりが背景にある。

 違法操業の漁船の海上での監視や、麻薬密輸などの国境をまたぐ犯罪の取り締まりや情報共有、治安分野の人材育成などが主な内容となる。9月にナウルで開かれるPIFの首脳会合で合意する見込みだ。太平洋の島国は小国が多く、治安組織は貧弱。自国の軍隊を持つのは、パプアニューギニアとフィジー、トンガだけで、いずれも小規模だ。

 太平洋の島国では近年、大型のインフラ建設を通じた中国の支援が目立ち、国際通貨基金(IMF)は中国向けの債務が多いトンガやサモアについて、財政運営に注意を促している。4月には、豪紙が「中国がバヌアツと海軍基地を設ける協議を始めた」として、中国の支援でできた埠頭(ふとう)が候補地と報道。両国は否定したが、豪州では、中国の影響力が増す状況に懸念の声が高まっている。(シドニー=小暮哲夫)