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 「物理的なお財布をなくす」と、日本のキャッシュレス化に取り組むLINE。最近は仮想通貨業界への進出を発表し、京都に設けた開発拠点に外国人エンジニアの応募が殺到するなど、話題に事欠きません。対話アプリとして2011年に生まれ、日本で7500万人が使うLINEはどこへ向かうのか――。香港であったIT・ベンチャー業界のイベントの会場で、出沢剛社長(45)に聞きました。

 ――LINEが持つ決済機能のLINEペイを広めて、「物理的なお財布がなくても足りるようにする」と主張しています。

 「中国の深センや上海に行くと、現金ではなく、IT大手テンセントの対話アプリ、ウィーチャットで決済がされていて便利だ。日本は決済総額の8割がまだ現金で、電子決済は伸びしろがある。ウィーチャットは対話アプリから中国のメインの決済手段になった。LINEも日本で主要決済手段になれる可能性がある」

 ――日本で7500万人が使うLINEですが、ペイはさほど使われていません。

 「現在、LINEペイの利用者は3250万人。実際に経験してもらい、最初に便利さを感じてもらうのが大事だ。普及には、ペイで支払える店を増やすのが重要。現在5万カ所あるペイのスマホ支払いに対応した場所を年内に100万カ所に増やす」

 ――どうやってそこまで増やすのですか。

 「日本で電子決済が普及しない理由は、中小企業に電子決済のインフラがないから。そこで、8月からペイを、取引手数料ゼロで3年使ってもらう取り組みを始める。お店のオーナーのスマホに専用アプリを入れてもらい、アプリで表示されるQRコードをお客さんがスマホで読み取って簡単に決済する。また、JCBの非接触決済サービスのクイックペイが使える70万店舗でも、LINEペイを使えるようにする」

 ――野村ホールディングスと共同で証券会社をつくりました。なぜ金融に進出するのですか。

 「金融業界は規制やこれまでの投下資本の大きさもあり、競争も少なく、ユーザーは不便なまま置いていかれているからだ。LINEペイが決済手段として圧倒的に使われるようになれば、証券や少額ローンといった金融サービスの需要が必然的に出てくる」

 ――中国のイノベーションをどう見ていますか。

 「対話アプリの領域では、日本人がそれほどウィーチャットを使っているわけではなく、直接的な脅威はない。短期的には見習ったり、提携したりすることはありうる。ただ、長いスパンで言えば、人材の求心力が中国やシリコンバレーに集中するだろう。例えば、家電メーカーは中国が強くなったようなことが、IT業界でも起こりうる」

 ――非常に早いスピードで進化しています。

 「本当に早い。次から次へと色んなサービスが出てくる。シェアバイクはワンシーズンで非常にはやって、それに投資家のお金もついていった。中国は人口も多い。出前配達も日本だとどうしても人件費が高くなってしまうが、中国は出稼ぎで来た人がこなしている。労働者の数も多いし、マーケットも非常に大きく、そこで経済が回るエコシステムができている」

 「中国政府は規制もするが、ど…

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