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 (12日、高校野球京都大会 西舞鶴11―4福知山)

 「一発みせろ、キャプテン!」。福知山の4番打者で主将の森口皓介(こうすけ)に、ベンチから声が飛んだ。7点を追う七回1死三塁。振り抜いた打球は中前に転がり、三塁走者がかえった。「まだまだ喜んでいい場面じゃない。一気に流れをつかもう」。二盗を試みたが、アウト。上を見上げ、ため息をついた。

 福知山市の森口の自宅は7日、大雨で1階が床上浸水した。翌朝に水が引くまで家から出られなかった。「9日の開会式に行けなかったらどうしよう」とずっと不安だった。

 8日は床の泥をモップでかき出して、午後から練習に参加した。部室内は水浸しでボールもびしょぬれ。ビニールシートの上で乾かし、使えるようにした。

 大雨被害の後始末に追われ、試合日程も変わったので、応援に来られない保護者も少なくなかった。森口の父母もそうだった。「3回戦は祝日だったから、きょう勝って、多くの人に見に来てもらいたかった」。自身は3打数2安打2打点の活躍だったが、悔しさをにじませた。=わかさスタジアム京都(川村貴大)