【動画】広島の豪雨災害、現地研究者が降雨の様子をシミュレーション=後藤一也撮影
[PR]

 西日本豪雨を受けた広島県では、当時、東アジアの広い範囲から、上空に湿った空気が流れ込み、記録的な大雨を降らせていた――。そんなシミュレーション結果を、広島工業大の田中健路准教授(気象学)がまとめた。

 6日夜と7日未明に降った同県での大雨について、上空にあった、水蒸気を含んだ空気の粒が、数日前からさかのぼって、どこからきたのか、計算した。すると、中国大陸から流れてきた分厚い湿った雲に、太平洋高気圧や南シナ海からの湿った空気がぶつかり、大きな積乱雲が発生。広島県呉市などで猛烈な雨が数十分間降ったことがわかった。

 さらに、7日未明には広く雨が降っていたが、西からの乾いた空気に押されるような形で、降水帯が圧縮されることになり、局地的に強い雨になったという。田中さんは「あたたかく湿った空気の流れ込みと、西からの乾いた空気の強まりの組み合わせによって、線状降水帯のような猛烈な雨が降ったのではないか」と分析する。

 近年は、2014年の広島市の土砂災害や昨年の九州北部豪雨のように、前線から200~300キロも離れた地点に線状降水帯ができることが多かったが、今回の雨は前線から100キロ以内に強く降ったことから、1999年の広島の豪雨に近いという。(後藤一也)

関連ニュース