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 「ここで新たに普通の暮らしを始め、写真撮影や詩作など芸術関係の仕事をしていきたい」。ドイツに渡った中国の人権活動家、劉暁波(リウシアオポー)氏の妻、劉霞(リウシア)氏(57)が今後の希望を友人らに語った。面会したドイツ在住の作家、廖天琪さんが12日、朝日新聞などの取材に応じて明らかにした。写真撮影や詩作は芸術家でもある劉霞氏が以前、中国でしていたことだ。

 廖さんはドイツ・ケルン在住。独立中国語ペンクラブの会長を務め、劉暁波氏の著作を編集した経験もある。12日にベルリン市内で2時間余り面会。電話では何度も話していたが、対面は初めてだった。

 劉霞氏はドイツ政府が用意したマンションで暮らし始め、ドイツ料理も口にするなど食事や睡眠もよくとれている。電話などを通じて交流してきた友人とも面会しているという。

 廖さんは「多くの人が関心を寄せてくれていることを知っている。気分はとても良さそうだ」と話した。

 ただ、弟が中国に残っていることもあり、当面はメディアの取材には応じず、静かな生活を送ることを自ら決めたという。支援者らが13日にベルリンの教会で開く一周忌の記念イベントも欠席し、「静かに夫の魂と向き合う」ことにした。「寂しさは恐れない。これまでもずっと孤独だったから」と長く続いた軟禁生活の苦しさも口にしたという。(ベルリン=延与光貞)