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 13日はシードの3校が登場した。このうち同志社国際は京都共栄との初戦に敗れ、今大会初のシード校の敗退となった。京都翔英と福知山成美はともにコールド勝ちした。第1回大会から出場の山城が4年ぶりの勝利をあげた。

あきらめず部員に 京都工学院・井村有希さん

 京都工学院にはただ1人の女子部員がいる。1年生の井村有希(ゆき)さんだ。この日はユニホームではなく制服姿。初めて公式戦の記録員としてベンチに入った。

 8点リードされた八回裏1死。主軸が初球をレフト前に運ぶと、思わず立ち上がった。さらに2死二、三塁までチャンスが広がった。「このままやったらいける」。しかし、後続が三ゴロに倒れ、試合終了。唇をかみ、スコアをつけていたボールペンを置いた。

 もともとマネジャーになりたかった。しかし、野球部は自分のことは自分でやるのが決まり。池川真一監督は「掃除もお茶出しも選手たちがやってきた。手伝ってもらうと甘えるようになる」と悩んだ。マネジャーは男女ともに受け入れたことがなかった。

 井村さんはマネジャーは募集しないと知っても、あきらめなかった。「どうしても部の役に立ちたい」と訴えた。監督は「ユニホームを着て、選手と同じ気持ちでやってほしい」と提案。初の女子部員として受け入れることになった。

 「あいつ、なんでユニホーム着てるんや」。選手は突然の女子部員に戸惑った。井村さん自身は「練習に参加できてとっても楽しい」とワクワクする毎日。打撃マシンの球入れ、ノックの球出し、肩が本調子でない選手とのキャッチボールと次々にこなす。

 中学時代はソフトボール部で内野手だった。京都工学院を志望したのは、昨秋の府大会で試合を観戦したのがきっかけだった。大きく点差が開いていたのに、同校が終盤で逆転勝ちした試合だった。懸命にプレーする選手を支えたいと思うようになった。

 この日、つけたスコアを試合後に見返すと、チャンスの場面がいつもと違った。「うれしくてボールカウントの丸印が少し大きくなっていた」。ワクワクする気持ちがスコアにも表れていた。(本多由佳)

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