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 第100回全国高校野球選手権記念東・西東京大会(朝日新聞社、東京都高校野球連盟主催)は13日、東西計22試合があり西大会では3回戦が始まった。春季東京都大会で優勝した日大三が杉並に中盤までリードを許したが、六回に逆転して辛勝した。同準優勝の国士舘は七回コールドで快勝。小平は日本学園との延長戦をサヨナラ本塁打で制した。東大会では、海城が八回の一挙7点で逆転勝ち。部員13人の大島はコールド勝ちで離島勢唯一の3回戦進出を決めた。14日は東西合わせて20試合があり、東大会もシード校が初戦を迎える。

「日本一長い夏に」託した あと一歩まで迫った杉並

 「打倒日大三」を掲げた練習を尽くし、杉並はグラウンドに立った。その目標を果たすために迎えたこの日、昨秋と今春の都大会覇者を相手にリードするなど、あと一歩まで追い詰めた。

 3点を追う九回表2死二塁。マウンドには日大三のエース中村奎太(3年)。三塁側スタンドからの大声援を背に、一回に先取点となる適時打を放った阿部圭一郎(2年)が打席へ。「絶対につなぐ」。4球目を打つと、二飛に倒れた。

 昨年の新チーム発足後、杉並が掲げた目標は「打倒日大三」。田北和暁監督は「打たないと日大三に勝てない」とグラウンドでの練習よりも、ウェートトレーニングに多くの時間を割いた。結果、選手全員の筋力が増し、打球の飛距離が向上した。

 5月下旬にあった日大三との練習試合。前日まで関東大会を戦っていた日大三は主力選手は出場しなかった。しかし、杉並は0―9で敗れた。「どこに投げても打たれた」と捕手の三嶋大貴(3年)が話す。主将の神農皓大(3年)は「こんな試合じゃ、『打倒日大三』なんて恥ずかしくて言えないぞ」とチームメートに檄(げき)を飛ばした。

 その後の練習では、速球対策のためにマウンドの2~3メートル前から投げた球を打つ練習や、試合形式のノックで日大三の選手を意識し、対策を練ってきた。

 迎えた6月の抽選会。田北監督から「3回戦で日大三と当たるブロックを引いてこい」と送り出された神農は、見事に引き当てた。

 杉並は勝ち進み、いよいよ日大三に挑んだ。一回に阿部、平井嵩大(2年)の適時打で先行。二回には磯貝愛弥(2年)が左中間への本塁打を放ち、リードを広げる。四回に追いつかれるも、六回に勝ち越す。その裏に2死満塁から中村に2点適時打を浴び、逆転を許した。

 杉並が放った11安打は日大三を上回った。日大三の小倉全由監督は「杉並さんはよく打ちますね。倒してやろうという気持ちを感じました」と振り返った。

 神農と三嶋は試合終了後、日大三のベンチ裏に向かい、主将の日置航(3年)に千羽鶴を渡した。「日本一、長い夏にしてください」と神農。「杉並の分も頑張ります」と日置。杉並の思いは日大三へ引き継がれた。=ダイワハウス八王子(滝口信之)

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