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 世界ボクシング機構(WBO)ミニマム級タイトル戦が13日、神戸市立中央体育館であり、王者の山中竜也(23)=真正=が、同級3位のビック・サルダール(27)=フィリピン=に0―3の判定負けを喫した。山中は2度目の防衛に失敗した。日本選手の世界王者は6人となった。

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 山中がまさかの陥落だ。2回から早くも接近戦を仕掛け、主導権を握っていたが、7回2分過ぎに右で倒されて展開が変わった。

 足元はふらつき、さらに2度のスリップダウン。逃げに徹し、何とかゴングに救われた。続く8回も距離を取って回復に努め、終盤は再び打ち合いに。左目から流血し、受けに回る時間が長くなった。「あの時だけガードが開いてしまった。かなりききましたね。(判定になった時は)向こうかなと」。頭にタオルを巻いて止血した姿は痛々しく、両目は潤んでいた。

 神戸市立中央体育館は、17歳でデビューした場所だ。キャリアのほぼ半分を戦い、2敗目もここで味わった。3年前、同門の長谷川穂積さんと同じ日のリングに上がり、大先輩が2度ダウンしながら逆転勝ちする姿も目の前で見た。「絶対に負けない。その気迫を見せてもらった」。それを思い出したかのように耐えたが、相手が上だった。

 王者になって食事の誘いが増え、今回は15キロ近い減量を強いられた。「ここからというところでダウンした。その後に足がつった。(原因は)減量やね」と山下会長。調整の狂いに、痛恨のダウンが重なった。

 山中はキャリア序盤に2敗しながら、そのたびに立ち上がって王座に就いた。今後について問われると、「これで終わるつもりはないです」。ベルトを手放した直後の静かな控室で、前王者は再起を宣言した。(伊藤雅哉)

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