[PR]

 英国の個人情報規制当局の情報コミッショナー事務局(ICO)は、英国の主要11政党に対し、選挙運動に利用している有権者の個人情報の取り扱いに「重大なリスクがある」と指摘し、改善をはかるように警告した。有権者に用途を十分に説明していないという。ICOが11日に発表した報告書で明らかにした。

 英国では、政党がデータ収集会社から提供を受けた有権者の情報を使って投票行動を分析し、フェイスブックなどで有権者が関心を持ちそうな政策の広告を打つ手法が広がっている。そのため、有権者が気づかないうちに選挙広告のターゲットにされて投票行動が左右され、民主主義をゆがめかねないと懸念する声が出ている。

 報告書によると、政党に有権者の情報を提供する複数のデータ収集会社は、情報が選挙運動に使われることについて、有権者から同意を得ていなかった。また、政党が手持ちのデータをソーシャルメディア運営会社に提供する場合に、第三者に提供することを有権者に知らせていないケースもあった。

 ICOは各政党に対し、個人情報の利用目的や使われ方について、有権者からきちんと同意を得るなどの是正策を取り、今後3カ月以内に報告するよう求めた。また、政党に情報を提供する業者も、厳しく対応するとしている。(ロンドン=寺西和男