主要交通の流れ、水害で消えた ビッグデータで浮き彫り

嘉幡久敬
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 西日本豪雨で水害にあった中国地方や四国地方の人の流れをビッグデータ分析会社が地域ごとに可視化したところ、水害後に主要道の交通の流れが消えた様子が浮き彫りになった。河川の氾濫(はんらん)や土砂流出に伴う通行止めなどの影響とみられ、人や物の流れを妨げる大きな原因となった。

 分析したのはソフトバンクグループのアグープ社。スマートフォンのアプリを利用する人の端末の位置情報を、移動速度ごとに色分けして地図上に示した。

 道路上での交通の流れを示すとみられる、速度10キロ以上で移動する端末を示す点(青色以外の点)をみると、例えば広島県東広島市周辺では、内陸部と海岸沿いを結び、通常(6月30日~7月6日)は人や物流の動脈となっている3本の道路(県道34号、32号、75号)の交通が、水害発生後(7月8~12日)は消えたことがわかる。

 中国地方整備局の発表によると、いずれも水害で通行止めになった。ふだんは高速で車が往来する東広島・呉自動車道も、水害後は速度が落ち、並行する国道375号も交通が遮断された。

 広島市周辺では、山陽自動車道の車の流れが広範囲にわたって途切れたほか、県道174号の流れも途切れがちになっている。

 三原市周辺では、国道2号の流れが悪くなった分、ふだんあまり使われない県道330号に車が流れ込んでいる。同様に流れが消えた国道432号の国道2号以北の地域では、東側の道路が迂回(うかい)路として使われている。

 四国では、愛媛県宇和島市から高知県四万十市方面への国道56号と441号の流れが長距離にわたって消え、山間部や海沿いの集落が孤立したことが見て取れる。嘉幡久敬