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(15日、フランス4―2クロアチア ワールドカップ決勝)

 初めてワールドカップ(W杯)決勝に臨んだクロアチア。一生に1度かもしれない舞台を、ダリッチ監督は「全力を注ぐ。そして、楽しみたい」と話していた。その言葉にうそはなかった。

 優勝経験国の相手に比べれば、失うものはない。立ち上がりから果敢に仕掛けた。チームの心臓であるMFのモドリッチとラキティッチを中心にパスをつないで攻め、守備に回れば相手を囲んだ。勝負に徹したフランスとは対照的だ。

 不運なオウンゴールとPK。重くのしかかる前半の2失点の間に、1点を返した。前半28分、モドリッチがFKを右外に振り、最後はペリシッチ。準決勝でも同点ゴールをねじ込んだ29歳が左足に持ち直して堅い守備網を破った。躍進の原動力をダリッチ監督が「団結」と話した通り、FKから4人がつないだ末のゴールだ。

 後半もリスクを恐れずに攻めた。前掛かりになる分、逆襲から重ねた失点にも納得がいく。

 決勝トーナメント1回戦から3戦連続で延長120分をくぐり抜けてきた。点差を背負っても、歩みは止めない。決勝でもその姿勢を貫いた。記憶に残る美しき敗者だった。(潮智史

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