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(16日、大相撲名古屋場所)

 3横綱1大関が不在の名古屋で、幕内6場所目の平幕、朝乃山が元気だ。無敗の関脇御嶽海に続いて2番目に勝ち越しを決めた。「こんなチャンスはめったにない。ものにしたい」。賜杯(しはい)への欲も隠さない。

 最高位まで上り詰めた八角理事長(元横綱北勝海)から見れば、24歳の若武者の相撲はまだ未熟だ。「隙がある。上手の取り方とかが危なっかしい」となる。

 だが、188センチ、165キロで思い切りよく攻める姿は躍動感がある。この日は小兵の石浦に中に入らせず、左右の腕を伸ばして前進。何もさせずに4秒あまりで押し出した。

 朝、師匠の高砂親方(元大関朝潮)に「びびらず前に出ろ」と言われ、「その通りの相撲が取れた」。9日目の勝ち越しは自己最速。「天狗(てんぐ)になるから、成長したと思うのはやめます」。言葉は控えめだが、笑みはあふれ出た。

 富山市生まれ。師匠と同じ近大を経て高砂部屋に入った。朝青龍ら6人の横綱が出た名門ながら、2017年初場所には1878年の創設以来初めて関取が途絶えた。その後に関取に昇進した朝乃山には部屋の再興も託されている。

 高砂部屋にとって、名古屋場所は縁起がいい。平幕優勝の過去5例のうち、富士錦、高見山、水戸泉の3例は高砂部屋の力士だ。「僕がそういう歴史も復活させたい」。大きな夢を抱いて、御嶽海の背を追いかける。(菅沼遼)

 ●玉鷲 入門から続く連続出場が1100回に。「そのうち何番勝ってるんですか? 564? うーん、微妙っすね」

 ○豪栄道 輝の攻めをギリギリでしのいで6勝目。「勝ちは勝ち。勝ったというのはでかいんで」。カド番脱出へ2勝。

 ○北勝富士 4歳下の阿武咲に幕内で初勝利。「苦手意識ばかりだった。あー、超うれしい。早くビデオ見たいです」

 ●遠藤 2敗目。長い沈黙の後、「まだ明日がある。しっかり切りかえて頑張ります」。

 ●千代大龍 2連敗。「昔も、6勝目から負けが込んだ。その再来かな。負け越したら慰めてくださいね、マジで」

 ○豊山 遠藤を破る。「あれだけ館内(の声援)があっち側だったから燃えるものがあった」。初土俵が同じライバル朝乃山の活躍に「いいんじゃないですか。見てて楽しいし」。

 ○松鳳山 2勝目。「きょうは何も考える余裕なく相撲を取った。それくらいの方がいいんでしょうね」

 ○高安 辛勝で2敗を守る。「勝つことが大事。しっかり自分の力を出し切って、一日一日悔いのない相撲がとりたい」

 ○御嶽海 全勝キープ。「まあ、いい感じかな。疲れていないから、ここからじゃないですか」

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