拡大する写真・図版 アニメ映画「この世界の片隅に」(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

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 西日本の豪雨で大きな被害を受けた広島県呉市は、戦時下の情景を描き、国内外で人気が高いアニメ映画「この世界の片隅に」の主要な舞台。折しも15日からテレビでドラマ版の放映が始まり、22日からの原画展も一時は危ぶまれたが予定通り開くことになった。地元の人やファンからは「こんな時だからこそ元気づけられる」との声が出ている。

 3連休最終日の16日、呉市中心部のアーケード街「れんがどおり」は閑散としていた。

 豪雨に伴う土砂災害などで、市内で24人が亡くなり1人が行方不明になった。呉市と広島市を結ぶJR呉線や広島呉道路も一部が土砂に埋まり、復旧まで相当かかる見込みだ。

 「3連休に県外の人は1人も来なかった」。れんがどおりのそばで飲食店「たまや」を夫と営む空(そら)たまみさん(50)は言う。

 店には普段、「この世界の片隅に」の舞台を訪ねる「聖地めぐり」をする県外のファンが多く立ち寄り、持ち込まれたグッズが店内に飾られている。今回の豪雨で市内約11万3千戸のうち最大7万8千戸が断水したが、たまやは幸い免れた。しかし、客足はまばらだ。TBS系列でドラマ版の放映が15日始まっており、「本当なら観光客がもっといただろうに」と残念がる。

 「この世界の片隅に」は、広島市に生まれ、1944年に呉市の青年に嫁ぐ主人公すずの日常を描いたこうの史代さんの同題のマンガが原作。2016年に片渕須直監督がアニメ映画化し、ロングラン上映が続く。

 市は、すずが暮らした「北條家…

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