[PR]

 水産業の街、静岡市清水区の肥料メーカーが高級ツナ缶の商品開発を手がけている。水産加工場で毎日大量に出る魚の残りかすを活用して肥料にし、農家に売る――。ツナ缶の国内生産量が減り、危機を迎える循環システムを、高級ツナ缶が救えるか。

 ツナ缶1個の希望小売価格が350円。この商品開発をしたのは1949年創業、静岡市清水区の配合肥料・飼料メーカー「伊豆川飼料」の伊豆川剛史さん(38)。水産加工物の残りかす「残渣(ざんさ)」を乾燥させ、飼肥料として果物や茶農家に販売するのが本業だ。

 大学卒業後、東京で就職し、コンピューター関連の仕事をしていたが、8年前に家業を継ぐためにUターンした。残渣の仕入れ先の多くは清水でツナ缶を製造する加工場だが、大手工場の海外移転や地元の中小工場の廃業などで、年々仕入れ量が減っていくのを肌で感じた。「うちの会社は水産業と農業を循環させる大切な役割を担っている」と実感。このシステムを途絶えさせないために開発したのが350円のツナ缶だ。

 清水には、大手食品メーカーの…

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら