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 (17日、高校野球北大阪大会、関大北陽14―0藍野)

 「北陽の球、エグいなあ」。五回表。大量14点を追う展開にあっても、藍野のベンチは高揚感に包まれていた。選手10人のうち、野球経験があるのはバッテリーを組む2人だけ。あとの8人は昨年9月以降に始めた初心者だ。それでもみんな、心から野球を楽しんでいた。

 看護師を目指す生徒が入学する藍野。野球部は創部11年目だが、部員数減が続き、2013年の95回大会以来、単独チームでの出場は途絶えていた。昨夏の部員はゼロだった。

 だが、元球児の月見茂雄監督は「生きている間に100回大会が巡ってくるなんて。どうしても単独チームで出たい」。各学年に男子生徒は約10人。昨年9月からほぼすべての男子生徒に声をかけ、部員をそろえた。

 実習で練習時間がとれないことも多く、そろって練習できる日はまれ。迎えたこの日、「みんな緊張でがちがちだった」と主将の小西将義(3年)。だが三回には、野球歴3カ月の沢田青空(2年)がチーム唯一となる安打を放った。

 小西は「ボールを追いかけるのがこんなに楽しいなんて。みんなで頑張ったこの経験を、看護師の仕事に生かしたい」と話した。=南港中央(山根久美子)

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