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 娘のいる男性アニメ監督は「お父さんのことが大好きな娘」を描いてしまう、という法則がある――。そんなネタをアニメ好きの友人たちと語り合い出したのはいつごろからだったでしょうか。こんな法則が当てはまらない「例外」の方がもちろん多いわけですが、つまりは「お父さん大好き娘」というキャラに監督本人の(父親としての)願望が透けてるんじゃないの?という思いを抱くことが何度か重なって、その結果、この勝手な「法則」を思いついた次第でして、ひるがえって娘を持たないワタシとしては「男親にとって娘の引力というのはそれほど強いものなのか?」と想像させられるのです。

 そして、第2子として初めて娘を授かった細田守監督が、新作「未来のミライ」(20日から公開中)で「まだ赤ちゃんの娘が、セーラー服姿の美少女になって未来からやって来る」物語を作ると昨年知った時、「まだおしめも取れていないうちに自作の中でセーラー服の美少女にしてしまうとは、男親にとって娘の引力というのは(以下略)」と思わざるを得ませんでした。そして、細田監督も「お父さん大好き娘を描いてしまう男性アニメ監督」の列に加わるのか……と予想したのですが、いやもう、まるで違いました。

 もちろん、子どもへのあふれんばかりの愛情がうかがえます。主人公である4歳の男の子くんちゃんが待つ我が家へ初めてやってきた赤ん坊のファーストカットの凝りようといったら、すごいものです。フワッとした繊細な表情、神々しい肌のつや、やわらかくとろけそうな描線……。その絵を見ているだけで、めまいにも似た幸福感に襲われます。間違いなく圧巻、白眉(はくび)、この映画のキラーショットです。更にこのシーンからラストカットにかけて、新生児が数カ月の間に見せる肉体的な変化と成長を描いています。さりげなく、しかし丁寧にきっちりと。マニアックなアニメだなあ。

 「未来」と名づけられた娘はセ…

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