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 北朝鮮が洋上で船を横付けして荷物を積み替える「瀬取り」で石油精製品を密輸入していたとして、米国が輸出停止を国連加盟国に通知するよう安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会に求めたことに対し、ロシアと中国が19日、異議を表明した。制裁委は通知を出せないでいる。

 安保理理事国から異議が19日までに出なければ通知される見通しだったが、安保理関係者によると、ロシアが検討時間を6カ月間延長するよう求め、中国も賛同した。ロシアは「北朝鮮への『違法な』全取引についての追加情報」と「密輸量の算出方法の説明」も米国に求めている。

 米国は今月11日付の文書で、瀬取りで石油精製品を積み込んだとみられる船が1~5月までに少なくとも89回、北朝鮮に入港し、これらの船が積載可能量の3分の1しか積んでいなかった場合でも、安保理決議で定めた北朝鮮の年間の輸入上限量50万バレルを超えると指摘。その上で「北朝鮮の制裁違反」と「石油精製品の全取引の即時停止」の各国への通知を求めていた。

 ポンペオ米国務長官は20日、安保理理事国と日韓に米朝協議などの情勢を説明する予定で、ここでも制裁が議題になる可能性がある。対北朝鮮制裁を巡っては、中ロが6月に求めた、制裁緩和に向けた安保理の報道声明案に米国が反対した経緯があり、米国と中ロの駆け引きが激しくなっている。(ニューヨーク=金成隆一)

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