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 安倍晋三首相が20日に行った記者会見の要旨は以下の通り。

 【財務省公文書改ざん】

 今国会の会期中、行政をめぐる様々な問題が明らかとなり、国民の信頼を損なう結果となったことについて、行政のトップとして改めて深くおわび申し上げる。行政文書は国民と行政をつなぐ最も基礎となるインフラだ。決裁文書の改ざんなど絶対にあってはならず、再発防止に向け文書の監査機能を抜本的に強化する。

 【森友・加計(かけ)問題】

 森友学園への国有地売却、(加計学園の)獣医学部の新設をめぐっては国会でも厳しい指摘をいただいた。行政プロセスが公平、適切に行われることは当然だ。しかし、それでもなお総理大臣という立場が周囲に与えうる影響を常に意識し、慎重な上にも慎重に政権運営に当たらなければならない。そのことを深く胸に刻み、国民の負託に全力で応えていく。

 【働き方改革】

 この国会を「働き方改革国会」とする、と申し上げた。労働基準法の制定以来、実に70年ぶりの大改革が実現した。史上初めて労働界・産業界の合意のもと、時間外労働について罰則付きの上限規制を導入する。この国から非正規という言葉を一掃する。雇用形態による不合理な待遇差を禁止する「同一労働同一賃金」を実現する。「1億総活躍」の新しい時代に向かって大きな扉を開くことができたと考えている。

 【農業改革】

 この国会ではTPP11協定が承認された。人口5億人、GDP1千兆円を超える巨大な経済圏が誕生する。日本と欧州のEPAも署名に至った。これは我が国が誇る全国津々浦々の安全でおいしい農林水産物が世界に進出する大きなチャンス、地方創生の起爆剤だ。農家の平均年齢が66歳を超える中、今改革を進めなければならない。経営の大規模化によって我が国の豊かな森林資源を生かしながら、地方が誇る美しい山々を守り抜いていく。

 【自民党総裁選】

 約半年にわたった国会が終了したばかり。災害対応にも全力を尽くさなければならない。まだ先のことを考える余裕はないのが正直なところだ。(立候補表明は)せみの声が聞こえてきた頃と言ってきたが、この夏、せみ時雨を聞きながらよく考えていきたい。

 【憲法改正】

 昨年の総選挙で選挙公約の柱の一つに憲法改正を位置づけ、自衛隊明記を掲げた。自民党は自由闊達(かったつ)な議論を行うが、結論が出れば一致結束して目標に向かって進む。私としては、これまでの議論の積み重ねの上に、党としての憲法改正案を速やかに国会に提出できるよう、取りまとめを加速するべきと考えている。

 憲法改正は(自民党の)立党以来の党是。(9条改正など)「4項目」を掲げ、我々は選挙を戦った。まさに党としての公約だ。次の総裁選では当然、候補者が自分の考え方を披瀝(ひれき)する、大きな争点となる。政治は結果だ。発議できる(衆参両院の)3分の2を得ることができるか、国民投票で成立させることができるかどうか。現実にしっかりと目を向けながら結果を出していく。そういう姿勢も私たちには求められる。