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支援通信

 西日本豪雨のような災害などで大きなストレスがかかった後に、不眠に悩む人は少なくない。国立精神・神経医療研究センター睡眠・覚醒障害研究部の三島和夫部長に、不眠への対処法を聞いた。

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 被災直後の不眠は「正常」な反応。夜にこだわらず眠れるときに眠る、と開き直ることが大切です。この時期の不眠は決して珍しくなく、4週間程度続くかもしれませんが、心配はいりません。多くは時間とともに改善します。

 避難所は、周囲の会話やいびき、寝言で就寝環境がよくありません。避難所の消灯時間は早いですが、夜中、皆と一緒に寝なくてはならないと考える必要はありません。逆に、眠りを身構えない昼間の方が、眠れることがあります。日中の仮眠コーナーを避難所に設けることも一策です。

 お酒を飲むのは控えましょう。若干寝つきが良くなる人もいますが、だんだん効果は弱くなります。そして、深い睡眠を減らしてしまいます。

 市販の睡眠改善薬には、極力頼らない方がいいです。震災前からすでに不眠があり、医師から処方されて服薬している人はそのまま続けましょう。ただ、自己判断で増量してはいけません。

 被災から8週間を超えても不眠症状が続く場合は、「慢性不眠症」の可能性があるので、注意が必要です。また日中の眠気が強かったり、集中力が低下してケアレスミスが多かったりするなどの症状は、別の病気の可能性があります。軽視せず、医師に相談することを薦めます。

 高齢者によくみられるのは、強いストレスや環境の激変などによる意識障害「せん妄」です。一般的には強い不眠があり、症状は不眠症とよく似ていますが、原因も治療法も異なります。「せん妄」は、自分では気づきにくいので、周囲が見逃さないように気をつけましょう。

 子どもにも不眠はあります。添い寝をしてあげるといいです。

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 避難所での対応方法は(https://saigai-kokoro.ncnp.go.jp/document/pdf/mental_info_humintaisaku.pdf別ウインドウで開きます)で見られる。(北村有樹子)