9回にまさかの交錯プレー 聖光学院、試練乗り越えて

戸松康雄
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 (福島大会準決勝 聖光学院3―2いわき海星)

 夏の福島大会12連覇を狙う聖光学院に土壇場で試練が待っていた。

 九回2死一、二塁、いわき海星の草野弘雅(3年)はファウルフライを打ち上げた。だが、一塁手と捕手が交錯して捕球できず。その後に草野が二塁打を放ち、聖光学院は1点差に迫られた。

 マウンドは六回途中から登板したエースの衛藤慎也(同)。いわき海星の追い上げに球場の雰囲気は一変した。その時、衛藤に応援席にいる野球部の仲間からの声が届いた。「打たれてもOKだ。大胆に行け」

 攻める気持ちを込めてスライダーを投げると、打球は遊撃手へのフライになった。捕球を確認した衛藤の目から思わず涙が流れた。試合後、笑顔に戻った衛藤は「こんな苦しい試合を経験できたのは良かった。決勝も投げろと言われたら、喜んでいきます」と話していた。=いわきグリーン(戸松康雄)