[PR]

小澤いぶきさん(児童精神科医)

 児童虐待事件が起きると、虐待した親や児童相談所を責める声があがります。しかし厳しい声を浴びせても、子どもを守ることにはつながりません。

 児童精神科医として、虐待を受けた子どもだけでなく、その親たちにも関わってきました。地域の支え合いが弱まり、家族の形態の変化や、非正規雇用の増加など、従来のセーフティーネットが機能しづらくなり、孤立や分断が生まれています。孤立し、困難がさらに深まった先に起こり得ることの一つに、虐待があるのではないかと思います。

 人は疲弊しきっている時、何に困っているのかさえわからなくなることがあります。行政に支援を申請できないことも少なくありません。だからこそ身近に、必要な人やモノ、コト、情報への橋渡し役となる「信頼できる人」が必要となります。

 もう一つ大事なのは、「頼り合うことが肯定的に捉えられる環境」です。「子どもが大声を出すから、外に連れて出られない」「だけど2人で家にいると、自分が大声を出したくなる」「子どもにイライラする時があるなんて、話しちゃいけない気がした」。こう話してくれた親がいました。「親だからこうあるべき」という目に見えない空気感は親を追い詰めて、他者に頼りづらい環境を作ります。

 一方で「身近に安心して頼れる…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら