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 (23日、高校野球北福岡大会決勝 折尾愛真12―9飯塚)

 初の甲子園を決めた折尾愛真の奥野博之監督(48)は北福岡大会の決勝前、部員を学校近くの公園に連れて行った。チームの原点となった先輩の息吹をもう一度、感じてもらうためだ。

 女子校から共学になったのを機に、2004年に創部した。部員は女子1人を含む5人。野球をするグラウンドはなく、その公園でキャッチボールから始めた。「一番うまいのがその女子だと、見ている小学生にいわれたりして……」

 あれから15年。ここまできた。公園を訪れ、選手も胸が引き締まったという。「チームをここまでにしてくれた先輩たちに感謝しよう。築いてきたものを発揮しようとのことでした」と、ある選手はいった。

 奥野監督は明野(三重)の選手時代、1986年夏から3季連続で甲子園に出場した。攻撃野球が身上だったといい、チーム作りはそっくりそのまま。「1―0では福岡を勝ち抜けない。甲子園に行くなら打たなければ、といってきた」

 選手は監督の思いに応えた。3本塁打を含む13安打で追いすがる飯塚を振り切った。「うれしいですね」と、ほほ笑む奥野監督の短い言葉に万感がこもった。(隈部康弘)