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 西日本を中心に襲った豪雨から2週間あまり経過し、県内の具体的な被害状況がまとまりつつある。23日には県庁で豪雨対策会議があり、平井伸治知事は「課題を再整理し、復旧対策を進め、産業や民生の対策を強化するタイミングに来ている」と述べた。

 この日までの県のまとめによると、住宅被害は、一部破損が3棟、床上浸水が7棟、床下浸水が54棟。

 公共土木関係では、道路や河川など423カ所で護岸の崩落などの被害が発生し、被害額は約86億円。通行止めは県道293号(鳥取郡家線)や県道6号(津山智頭八東線)など県市町道16カ所で続いている。

 農林業関係では、水田に土砂が流入して稲が埋まったり、水分過多でスイカの実が割れたりして農作物に影響が出たほか、農地や林道への土砂流入などもあり、被害額は約19億円にのぼる。

 また、千代川から農業用水を水田に引き込む「大口堰(おおぐちぜき)」(鳥取市河原町布袋)が壊れ、周辺の水田323ヘクタールの一部で水不足が発生。必要な水量を確保するため、応急のポンプを設置中という。

 観光関係では、宿泊施設のキャンセル数は5~22日で1万人を超える見込み。旅館関係者からは夏休みに向けて予約が増えていく時期にもかかわらず、新規の予約が伸びないことを心配する声が上がっているという。

 避難者の受け入れでは、家屋が全壊した岡山県倉敷市真備町の被災者が鳥取市内の実家に子ども2人を避難させたほか、自宅が被災した県東部の1世帯2人が県営住宅に入居した。

 この日の会議で、平井知事は「教訓を生かして災害に強い地域づくりをしていく検討が必要だ」と述べ、県内のため池や急傾斜地などの緊急点検をする方針を示した。

千代川の流量 戦後2番目に 79年台風水害に次ぐ

 今回の豪雨では県東部を流れる千代川が戦後2番目に多い流量を記録していたことが国土交通省鳥取河川国道事務所への取材でわかった。

 同事務所によると、行徳水位観測所(鳥取市古海)で7日午前1時半ごろ、最大流量の毎秒約3700トンを記録。1979年の台風20号による水害に次ぐ流量だった。基準の高さからの水位は最大で6・03メートルに達し、避難判断水位を超えていた。さらに千代川の支流・八東川の片山水位観測所(鳥取市河原町今在家)では、氾濫(はんらん)危険水位にあと10センチまで迫っていたという。(横山翼)

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