焼き鳥の夜、こぼれ落ちた本音 浅利慶太さんの演劇人生

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西本ゆか

演出家・元劇団四季代表 浅利慶太さんを悼む

 言葉の力を信じていた、受けとめる人間の感性を信じていた。だからこそ稽古場では一音一句揺るぎなく、劇場の隅々までも台詞(せりふ)を響かせ、戯曲に託した作家の真情を伝えよと、役者の身も心も焼き尽くさんばかりにぎらぎらと輝いていた。

 父は築地小劇場創立同人、大叔父は二代目市川左団次。身内は苦労したのだろう、「演劇は家族も人生も犠牲にする呪い。若い頃には演劇を断固拒否する僕と誰よりも狂う僕、二つの人格があった」と語ったものだ。

 後者が勝利しフランス演劇を…

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