[PR]

 政府は24日、2050年までに世界で売る日本車すべてを電気自動車(EV)などの電動車にし、ガソリンだけで走る車をなくす目標を打ち出した。自動車業界で世界的にEVの普及競争が激しくなるなか、日本勢がその流れに乗り遅れないようにするためだ。政府は、電動車に不可欠な電池やモーターの技術開発や、電池の材料となる希少金属の安定的な調達などで民間企業を後押しする。

 自動車産業の競争力強化策を官民で話し合う経済産業省の「自動車新時代戦略会議」が24日に示した中間とりまとめに、政府目標を盛り込んだ。日本車の環境性能を世界最高レベルで維持するには、長期的な目標を官民で設定することが必要との認識で一致。地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」を踏まえて、自動車の走行時に出る二酸化炭素(CO2)))など温室効果ガスの発生を50年までに1台当たり8割程度(乗用車は9割程度)減らすと明記。そのために世界で売る日本車をすべて電動車にする必要があるとした。

 日本勢はエコカーを巡る覇権争いをハイブリッド車(HV)でリードしてきたが、中国や英仏などはEVの普及を促す規制強化策を先行して打ち出している。日本勢が次世代車の開発競争で後れを取ることへの危機感は強い。政府目標は、ガソリンエンジンとモーターで動くHVも電動車に含むとしているが、温室効果ガスの削減目標の達成には、CO2の出ないEVや燃料電池車(FCV)などの普及拡大がカギを握る。(久保智)