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 口の中の傷が早く治るのは、遺伝情報を制御する特定のたんぱく質が作用しているためだと、米国立保健研究所(NIH)などの研究チームが明らかにした。患者の傷を早く治す治療法の開発に役立つと期待される。25日付の米科学誌「サイエンス・トランスレーショナル・メディシン」に発表する。

 口内の傷は早く治ることが昔から知られているが、科学的な解明はされていなかった。研究チームは、健康な人間30人の口の中と皮膚に傷を付け、治る過程で組織を採取して調べた。

 口内と皮膚の傷の組織では、発現した遺伝子パターンに明確な違いが現れた。口内の細胞にはSOX2やPITX1という、遺伝情報を制御する「転写因子」と呼ばれる特定のたんぱく質が、皮膚細胞より多かった。

 そこで、皮膚にSOX2が過剰にできるマウスを使って実験すると、普通のマウスよりも傷が早く治った。この転写因子によって傷を早く治すことができると考えられるという。

 研究成果は、http://stm.sciencemag.org/lookup/doi/10.1126/scitranslmed.aap8798別ウインドウで開きますで読める。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(姫野直行)