【動画】オウム元幹部6人の死刑執行で会見する上川陽子法相=山本裕之撮影
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 上川陽子法相は26日午前、死刑執行を受けて法務省で記者会見した。24日に執行命令書に署名。1カ月に2度、死刑を執行したのは執行について公表するようになった1998年11月以降では、初めてであることを明らかにした。

 「過去に例を見ない重大事件。残酷極まりなく、社会に大きな衝撃を与えた。関わった事件はそれぞれ異なるが、オウム真理教の幹部として活動するなどしていた6人は、教祖だった松本智津夫(元死刑囚)のもと、それぞれの役割を担いつつ、犯行に及んだ」と指摘。「裁判所における十分な審理を経た上で死刑が確定した。慎重な上にも慎重な検討を重ね、執行を命令した」と述べた。

 これで上川法相が在任時の死刑執行は前回在任時(2014年10月~15年10月)の1人を含めて計16人となった。執行が再開された1993年以降では鳩山邦夫氏の13人を超えて最多。12年12月の第2次安倍内閣発足後の死刑執行は14度目、計34人となった。(浦野直樹、北沢拓也)

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 オウム真理教による一連の事件で死刑が確定した元教団幹部6人の死刑執行を受け、上川陽子法相が26日に行った記者会見の主な内容は次の通り。

 【主な冒頭発言】

 本日6人の死刑を執行した。関わった事件は異なるが、6人は教団教祖だった松本智津夫元死刑囚の下、それぞれの立場で役割を担いつつ犯行に及んだ。

 判決で指摘されているが、松本元死刑囚が教団の勢力を拡大し、救済の名の下に日本を支配し、王となることまでを空想し、武装化を進めた。妨げになるとみなしたものは敵対視し、殺害するという身勝手な教義の解釈のもと、殺人、無差別テロに及んだ。

 過去に例を見ない極めて凶悪重大な犯行で、国内外を極度の恐怖に陥れ、社会を震撼(しんかん)させた。被害者やその家族の恐怖や苦しみ、悲しみは想像を絶する。

 裁判所で十分な審理を経て、死刑が確定した。慎重な上にも慎重な検討を重ね、執行を命令した。

 【主なやりとり】

 ――同月内に2度執行した例は

 「執行の事実と人数を公表するようになった98年11月以降では、ございません」

 ――なぜ同月内に2度執行したのか

 「個々の判断に関わるので、お答えは差し控える」

 ――執行命令書への押印は

 「7月24日」

 ――一連のオウム事件の確定死刑囚の執行が終わった心境は

 「死刑は人の生命を絶つ重大な刑罰で、法務大臣として裁判所の判断を尊重し、慎重かつ厳正に対処すべきもの。鏡を磨いて、磨いて、磨ききる心構えで、慎重な上に慎重を重ねて執行を命令した」

 ――国際社会から批判の声が上がるのでは

 「世論の多数が極めて悪質・凶悪な犯罪は死刑をやむを得ないと考えている。罪責が重大な罪を犯したものは、死刑を科することもやむを得ないと考えている。世論の動向などについて丁寧に説明する必要があると思っている」

 ――(今月6日に7人を執行しているが)死刑が別になった理由は

 「個々の執行に関わることで、差し控えたい」

 ――再審請求中の執行についてのお考えは

 「再審請求を行っているから執行しないという考え方は取っていない」

 ――98年11月以降、1人の大臣としては最多の執行数になった

 「個々の執行の判断については、お答えを差し控える」