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 恋の始まりはBoy meets girl、ゴールは結婚で孫に囲まれ大往生――。そんな未来を「当然」の夢と語る時代は過ぎ、核家族化に少子化、生涯未婚率の上昇と多様化する人生に終活の意義は増している。なかでも性的少数者が直面する「病老死」の現実を見つめれば、同性婚が認められない国・日本で生きる彼らの苦悩と課題があふれ出す。

 「ゲイのパートナーが危篤で入院しております」。東京都江戸川区の證大(しょうだい)寺住職、井上城治さん(45)が60代とおぼしき男性から電話を受けたのは梅雨明け間もないころだった。もしもの時は自分で送りたいが、パートナーの親族に2人の関係を明かせていないという。ネットで葬儀社も調べたが事情は話せなかった。「関係は隠されたまま、きっと親族に葬式を出されます」

 切羽詰まった男性と井上さんをつないだのは、この寺の僧侶とLGBTらの座談会を報じる新聞記事。「いつか役にたつ」と持っていた切り抜きを元に電話したという。「親族にせめて分骨を、と願うつもり。認められたら、私だけの法事を営んで頂けますか」

 親族に反対されても、2人で生…

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