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 宅配便最大手ヤマトホールディングス(HD)の子会社、ヤマトホームコンビニエンスが法人顧客に引っ越しサービスの料金を過大請求していた問題で、同社の四国の法人営業支店長だった槙本元(まきもとはじめ)氏(65)が27日、東京・霞が関の国土交通省で記者会見し、「引っ越しの見積もりが意図的に過大だった。不正は2010年ごろから組織的に行われていた」と明らかにした。

 槙本氏は、ヤマトHDが24日に過大請求を発表する前の今月2日にも都内で会見を開き、不正の実態を証言していた。ヤマトHDの山内雅喜社長らの記者会見での説明について「本当に悪いと思っていると感じられない。説明が正確でない」と感じたため、再び会見を開くことにしたという。来月にヤマト側を詐欺容疑で警視庁に刑事告発することを検討している。

 ヤマトHDは「見積もりと実際に運んだ量が違っても、最初のまま請求していた。チェック機能に不備があった」と説明したが、槙本氏は2度目の会見で、見積もり段階で実際に運ぶ予定のない荷物を含めて計算し、意図的に過大請求する不正もあったと証言。「ヤマトの説明は見積もりは正しいことが前提で、正確でない」と批判した。

 ヤマトHDが過大請求の総額を、データが残る16年5月~18年6月の約2年間で計17億円と発表したことについて、「不正は少なくとも10年以降続いている。記録は内規で7年残す決まりになっていて、ヤマトは金額を小さく見せようとしている」とも指摘した。

 ヤマトHD広報は槙本氏の指摘について「調査委員会の調査結果を待たないと事実関係は分からない」としている。記録の保存期間については「内規の確認中」と述べるにとどめた。(北見英城)