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 自身の戦争体験を基にした作品で知られ、7月17日に100歳で亡くなった、熊本県出身の版画・彫刻家の浜田知明(ちめい)さんの展覧会、「追悼・浜田知明展」が熊本市中央区の熊本県立美術館本館で開催されている。テーマごとに三期に分けて開催する。来年3月24日まで。

 浜田さんは現在の御船町出身。戦時中に歩兵として中国戦線にかり出され、生涯戦争をテーマに作品作りに取り組んだ。第一期(9月24日まで)では代表作の銅版画「初年兵哀歌」シリーズを取り上げる。銃口を自分ののどにあて、足で引き金を引こうとする兵士など、戦場の光景を印象的に捉えた作品が並ぶ。

 同館によれば、全16作品をそろって展示するのは約3年ぶりという。同館の学芸員林田龍太さん(39)は「戦争の画家と言われる浜田だが、その悲惨さだけを描いたわけではない。戦争に潜む造形の美しさや自然と人間の関係など、視点の多様性を感じてほしい」と話す。

 第二期(10月6日~12月16日)は戦争がテーマで初年兵哀歌以外の作品を、第三期(来年1月8日~3月24日)は社会風刺や自身の心理状態を滑稽に描いた後期の作品を取り上げる。

 観覧は無料。開館時間は午前9時半~午後5時15分。月曜は休館。問い合わせは同美術館(096・352・2111)まで。(清水優志)

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