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 中央アジアのタジキスタン南部で29日、サイクリングしていた外国人グループ7人に乗用車が突っ込み、3人がはねられて即死し、1人も運び込まれた病院で死亡した。タジキスタンの捜査当局はテロの可能性もあると見て捜査を始めた。

 タジキスタン内務省によると、殺害された4人は米国人2人とスイス人、オランダ人。襲われたグループにはフランス人らもいた。襲撃したのは銃やナイフを持ったグループで、襲われて手当てを受けた外国人のうち少なくとも1人はナイフで負傷したという。

 現場は首都ドゥシャンベからアフガニスタン国境に向かう道路を南に約150キロ下った付近。内務省によると、捜査当局は襲撃に使われた車を発見し、乗っていた4人のうち1人を拘束、2人を殺害した。30日には、事件に関与した疑いで3人を拘束。さらに別に手配していた3人を発見したが、抵抗したため殺害したという。

 タジキスタンのラフモン大統領は30日、米国、スイス、オランダの大統領、国王に徹底捜査を誓う弔意の電報を送った。タジキスタンは国土の大半をパミール高原などの山岳地帯が占める。景観に恵まれ、隣国キルギス、ウズベキスタンにまたがるフェルガナ盆地などとともに、近年は自転車旅行を楽しむ欧米の観光客も少なくない。

 タジキスタンはソ連崩壊後の1992~97年、イスラム勢力と旧共産党の体制派との対立で内戦状態に陥った。その後もアフガニスタン北部に勢力を伸ばすイスラム過激派の影響を受け、国内から数百人が過激派組織「イスラム国」(IS)に参加したとされる。(モスクワ=喜田尚)