[PR]

 広島を焼き尽くした原爆の残り火が73年後の今も約200キロ離れた福岡県南部の山あい、八女市星野村でともされ続けている。星野村在住の陶芸家山本拓道さんは、火をもたらした父達雄さんが2004年に88歳で亡くなった後、その遺志を語り継いできた。火が1968年に達雄さんから旧星野村へ託されてから半世紀となったのを機に、達雄さんと火の歩みを拓道さんに聞いた。

 1966年の「広島原爆の日」の8月6日、朝日新聞の朝刊を、私の父、山本達雄(2004年に88歳で死去)を取り上げた記事が飾りました。こんな見出しでした。

 【カマドに“原爆の火”

 広島から移して21年

 叔父の遺骨がわり】

 《そう語るのは、達雄さんの次男、山本拓道(たくどう)さん(68)。記事は、広島原爆の残り火が約200キロ離れた福岡県南部の山あいの星野村(現・八女市星野村)で燃やされ続けている、と報じた。火は、村出身の達雄さんが出征先の広島で原爆に遭い、広島に住んでいた叔父の遺骨がわりに焼け跡から持ち帰った。それから絶やさず、朝夕には仏壇の線香をともしてきた》

 その火について、父は周囲にほ…

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら