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 東京医科大の入試で、女子受験者が男子に比べて不利になる得点操作が行われていたことが発覚した。女性医師が結婚や出産を機に離職することへの懸念が背景にあったという。新潟県内では若い女性医師の割合が増えており、育児などのサポート体制の整備は急務だ。

娘3人子育ての女性医師

 「予定外のことが起きたとき、子どもをちょっとだけ預かってくれる。そんな『第3のおばあちゃん』がほしいと何度も思う」

 新潟大学医歯学総合研究科耳鼻咽喉(いんこう)科・頭頸部(けいぶ)外科学分野講師の森田由香さん(45)には、中3、小4、小2の娘がいる。育休明けの3カ月間は時短勤務をし、三女が2歳になるまでは祝休日の日中の勤務を免除してもらい、子育て中もずっとフルタイム(夜間は免除)で働いてきた。現在は長女が妹らの面倒を見るなどし、負担は軽くなったが、特に三女を出産後に復帰したときは大変だった。

 当時、夫は単身赴任中。毎朝、学校へ行く長女を見送り、出勤前に次女と三女を保育園に送り届ける。昼間は外来患者の診察や手術に集中する。週3日はベビーシッターに娘たちの世話を頼み、医師らで行うミーティングに午後7時過ぎまで出席。帰宅後、3人をお風呂に入れ、翌日の準備、学校の宿題のチェック、炊事、掃除……。「帰ってから座るまでがとても長かった」

 忙しくても、予定通りにいけば何とかなる。だが、担当患者の急変や緊急手術、症例検討をするミーティングの延長など、予定外の仕事も多い。娘たちが熱を出すこともある。予約なしでも融通が利く子育てのサポートがあれば、もっと働きやすくなると思う。

 周囲の女性医師には「出産したら、パート医になっていずれ辞める」という人もいた。時短勤務など様々な制度があっても「使いにくい」という声も聞く。多様な働き方があると思う中、それでも森田さんは、患者の病気を治すことへのやりがいを強く感じている。「女性医師が積極的に働けるような制度や環境が、もっと広がるといい」

アンケートが示す子育ての悩み

 厚生労働省の調査によると、県内の30、40代の女性医師の比率は伸びている。2016年時点で30~34歳は29・5%で、10年前より5・6ポイント増えた。県医師会によると、医学部を卒業する女子学生も約3割にのぼる。一方、県医師会などが昨夏実施したアンケートからは、女性医師が子育てなどに悩んでいる実態が浮かび上がった。

 アンケートは県内の全女性医師771人を対象に行い、334人から回答を得た。育児の悩みをめぐっては、「家事との両立」が8割を超えた。「勉強時間の確保」「キャリア形成不安」といった回答も多かった。また、職場で整備されている制度について聞くと、「時間外などの免除」「短時間勤務」は半数を下回った。院内保育所や託児所が設置されているのは37・4%、予定外保育があるのは8・8%にとどまった。

 県内の女性医師全体の割合は、…

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