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 新潟市民病院の研修医(当時37)が2016年1月に過労で自殺した問題で、遺族が病院を運営する新潟市に損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が1日、新潟地裁(今井弘晃裁判長)であった。賠償額は非公表。市側は全面的に争う構えを示した。

 原告代理人の斎藤裕弁護士によると、研修医は15年4月から市民病院に勤務。同8月には時間外労働が162時間に達するなど長時間労働が続き、16年1月に自殺した。新潟労働基準監督署は17年5月に長時間労働による過労が原因の自殺と認定している。遺族側が昨年9月に労働審判を地裁に申し立てたが双方の主張が折り合わず、今回の訴訟に移行した。

 原告側は、研修医は15年9月ごろから不眠や部屋に引きこもるなどうつ病の兆候が見られたとして、病院は研修医の自殺する可能性を予見できたのに安全配慮義務を怠ったと主張。一方、市側は研修医がうつ病を発症したのは自殺する直前だったとして「病院が自殺を予見するのは不可能だった」と主張している。

 斎藤弁護士は裁判後の報道陣の取材に対して「うつ病の発症時期については専門医も認めている。市側の対応は不誠実だ」と話している。また、遺族側は斎藤弁護士を通じて「市も病院も使用者責任を認め、対応策をとってほしい。深く反省してほしい」とするコメントを発表した。

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