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 熊本地震の影響で塾に通えない受験生を支援するため、熊本県南阿蘇村と村教委が2日、南阿蘇中学校で「南阿蘇村放課後英数教室」を始めた。中学3年生の多くが受講を希望し、初日から早速、真剣な表情で講師の説明に耳を傾け、数学の問題に取り組んだ。

 村教委によると、村内にも個人経営の学習塾はあるが数は少なく、地震前は南阿蘇鉄道とJR豊肥線で大津町方面の塾に通っていた受験生も多くいたとみられる。放課後英数教室は、熊本地震で鉄道が被災したり家庭が経済的な事情を抱えたりして、思うように受験勉強ができない状況を改善しようと企画した。

 来年2月28日まで英語と数学それぞれ週2日、各80分実施する。夏休み期間は午後1時50分から、通常は放課後の午後4時40分から開く。塾に通う生徒は塾にも行ける時間に設定したという。講師は村内の塾経営者や元教員らで、テキスト代を含む費用は村が負担するため受講料は無料。3年生88人のうち、76人が受講を申し込んだ。

 初日にあった開講式では吉良清一村長が「義務教育の残された期間、一生懸命勉強に励んでください」とあいさつ。松野孝雄教育長も「しっかり勉強して高校に行き、また将来村に帰ってきてほしい」と激励した。

 熊本市内の高校に進学を希望する平山鈴歩さん(15)は「塾に行きたいけど遠くて難しいと思っていた。とくに数学は分からないことがまだ多いので、授業では時間がなくて聞けなかった細かいところまでしっかり聞いて理解していきたい」と語った。(後藤たづ子)