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 「核戦争に勝者はなく、決して戦われてはならない」

 久しぶりにこの金言を耳にした。7月28日に長崎で開かれた国際平和シンポジウム「核兵器廃絶への道」(長崎市、長崎平和推進協会、朝日新聞社主催)で、基調講演に立った米国のトーマス・カントリーマン前国務次官補が強調した。

 この言葉を世界に知らしめたのは、今から33年前の1985年。スイス・ジュネーブでの米ソ首脳会談の共同声明に明記された。当時のレーガン米国大統領と、ゴルバチョフ・ソ連共産党書記長が共に、声明に盛り込んだことの意義を自負した。ふり返ってみると、この共通認識があればこそ、その後の思い切った核軍縮へとつながったようにも思える。

     ◇

 時代が回って、カントリーマン氏が今、改めてこの金言を紹介したのは、米国とロシアが核軍縮から核軍拡の時代に舞い戻りかねない転換点にあるからだ。

 2021年に有効期限がくる現行の核軍縮条約の延長になかなか踏み切らない。ふたつの核超大国の間の最初の核軍縮条約(上限設定ではなく軍縮)である中距離核戦力(INF)全廃条約も、「ロシアが違反している」と米国が批判を強め、条約の将来が危ぶまれている。米ロとも今年に入って、「使える核」の開発や導入に進む姿勢を見せ、核戦争になってもわれこそが勝者なりと言わんばかりだ。

 カントリーマン氏の発言は、こ…

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