[PR]

自民党総裁選2018 安倍政権と官僚(5)

 今年5月、英国で一通の書簡に注目が集まった。教育省事務次官のジョナサン・スレーターが、教育相のダミアン・ハインズあてに送ったものだ。「実現できなかったり、結果が支出と見合わなかったりするリスクを抑えるため、政策の実施時期を1年間延ばすことをアドバイスしたい」

 いまの保守党政権の目玉政策の一つで、2020年から実施予定の若年層の技能教育プログラムを先送りする提案だった。

 英国では、政策判断の最終権限を持つのはあくまで大臣だが、次官は無駄遣いなどのリスクも考え、警鐘を鳴らすことができる。「公務員規範」で官僚に公平性や政治的な中立性を求め、官僚が政策の根回しのために与党議員らと接することも制限される。

 英シンクタンク「インスティテュート・フォー・ガバメント」上級研究員のブノア・ゲランは「公務員が政治から距離を置いているのは歴史的な背景がある」と説く。政権に近い人が任用され、汚職などが広がった反省があり、19世紀半ばからそうした事態を防ぐ仕組みが整えられてきた。

 人事制度もその一つだ。公平で開かれた人事を掲げ、上級官僚は、独立組織の公務員委員会のメンバーが議長を務める選考会議を経て決められる。事務次官は公募され、選考会議の審査で選ばれた複数の候補者から首相が選ぶ。英バース大学教授(公共政策)のニック・ピアースは「英国では政治家と官僚の役割分担は明確で、官僚の中立性への意識も強い」と話す。

自民党総裁選では、「安倍政権と官僚」が問われる。政と官のいまをみる。

 一方の日本。第2次安倍政権下…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら