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 北朝鮮が国連安全保障理事会の制裁を巧みに回避し、今年に入ってからも核・ミサイル開発を続けていると、北朝鮮制裁委員会の専門家パネルが中間報告書で指摘した。報告書の内容を知る安保理関係者が4日、朝日新聞の取材に明らかにした。

 報告書は、北朝鮮が今年、洋上で船を横付けして荷物を違法に積み替える「瀬取り」によって、石油製品の密輸を「大幅に増やしている」と指摘。「核・ミサイル開発計画を止めず、安保理制裁決議への挑戦を続けている」と指摘しているという。制裁委での協議後、9月に公開予定。

 船舶の国籍表示の偽装など手口が巧妙化しているとも指摘。北朝鮮にとって海上での石油製品の密輸は、依然として「制裁回避の主な手口」で、「40の船舶と130の企業」の関与が確認されたという。

 北朝鮮は、制裁で輸出が禁じられた鉄や鋼鉄などを外国に売り、外貨を稼ぎ続けている。昨年10月から今年3月にかけ、中国やインドなどへの輸出で計1400万ドル(15億4千万円)を得た。繊維製品の輸出も禁じられているが、同じ期間に1億ドル(110億円)以上を中国やガーナ、インド、メキシコ、スリランカ、タイ、トルコ、ウルグアイに輸出したことも分かったという。

 またロイター通信によると、北朝鮮はシリアとの軍事協力も継続。北朝鮮の弾道ミサイルの技術者が2011年、16年、17年にシリアを訪問した。外国の仲介人を通じ、リビアやイエメン、スーダンへの小型武器や軍事品の密輸も試みていたという。内戦中のイエメンの取引相手は反政府武装組織フーシとされる。(ワシントン=金成隆一)

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