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 農薬を使わないために、ユズの花に虫が蜜を吸いに来て、実にキズをつけてしまう……。そんな悩みを逆手にとってブランド化させた大分の農家がいる。実に残るキズの跡は「安全でおいしい証し」。「キズ」にちなんだ名前で商標登録した結果、販路も広がった。

 首都圏の営業マンなどで働いた佐藤敏昭さん(71)は定年退職後の2007年、大分県宇佐市院内町岡の妻の実家へ。第二の人生として、荒れていた義父のユズ園の再生に力を注ぐことにした。

 園は標高約300メートルにある約80アール。一帯は山あいで大量生産は見込めなかった。高知県馬路村などユズでブランドを築いている産地はすでに多い。「先々を見据えれば、無農薬しかない」と決断。「もうからんよ」などと反対する声を押し切り、挑戦を始めた。

 木々を再生するまでに10年か…

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