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 鮮やかなオレンジ色やピンク色、水色などに彩られたバスケット(かご)。アフリカ・ルワンダの女性たちの自立をめざし、1年半前から日本のブランドが輸入し、販売している。

 このブランドは名古屋市名東区の「BASEY(ベイジー)」。元JICA(国際協力機構)契約職員で代表の吉井由美子さん(40)が2012年に立ち上げ、途上国の産品を使ったアクセサリーや雑貨の輸入販売をしている。ルワンダ製品を扱うきっかけはJICA時代の研修。初めて受け入れた研修員にルワンダ出身者がいて、興味を持ったという。

 バスケットはイグサに似たイシンギ草などを編み、ケニア産の染料を使う。作っているのは、ルワンダの首都キガリから車で南に約1時間のマヤンゲ村の職人。約120人おり、すべて女性だ。特に熟練した10人の作品だけを輸入する。「継続的に取引したいから品質に妥協しない」。使用する色は日本人好みのものを指定するが、配置の仕方などは職人に任せている。

 17年1月に取引を始め、平均で月数十個のバスケットを計約千ドルで発注してきた。国際労働機関(ILO)の統計では、ルワンダの14年の平均月収は約98ドル。発注額は約10人分の収入に当たる。

 吉井さんによるとマヤンゲ村では夫を病気や紛争で亡くし、女性1人で家族を養っている人も多いという。主な産業は稲などの農業で、干ばつの被害を受けやすい。国連などが生活安定のために、以前からバスケット作りを支援していた。

 吉井さんが初めて工房を訪ねたとき、数十人の女性が明るくおしゃべりしながら作業していた。赤ちゃんを横に寝かせながら作業している女性もいたという。「バスケットのおかげで食べ物や薬など、大切なものを子どもに与えられる。自分も幸せ」と聞き、吉井さんは「この人たちと一緒に仕事がしたい」と思った。

 ただ、バスケット作りはまだ、「家族を養うため」。多くのルワンダ人女性は大学の学費など、自分の人生を豊かにする費用の確保も願っているという。「同じ女性として、彼女たちの自立を支援していきたい」と吉井さん。そのために、本当に現地の利益につながる活動にこだわるという。

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 ルワンダのバスケットは9月12日から名古屋市中区の名古屋三越栄店(電話052・252・1111)で展示、販売される。サイズは直径30センチ(6700円)、約25センチ(5500円)、約20センチ(4300円)の三つ。価格はいずれも税抜き。(申知仁)