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 今年で20年を迎えた「高校生平和大使」に熊本県内から選ばれた二宮沙紀さん(16)=熊本高2年、熊本市中央区=が6日、県庁に蒲島郁夫知事を訪ねて抱負を語った。全国の高校生平和大使と共に今月下旬、核兵器廃絶を願う署名簿をスイス・ジュネーブの国連欧州本部に届ける。

 核廃絶の願いを国際社会に発信する高校生平和大使は1998年に始まり、今年の第21代は全国で計20人。県内からは二宮さんで10代目になる。ジュネーブには昨年9月以降、県内で集めた3295人分を含む署名簿を届け、軍縮会議を傍聴するほか、昨年は実現しなかったスピーチもめざしている。

 二宮さんは小学6年の時に修学旅行で訪れた長崎で被爆者の話を聴き、「今も癒えない『痛み』があることを知った」。核兵器や平和について考えるようになり、昨年5月、高校の廊下で平和大使を募るチラシを見て「高校生の自分ができることがある」と初めて応募した。選に漏れたが、その後も同世代の仲間たちと街頭で署名を集めたり、被爆を伝える劇づくりをしたりしている。今年3月には韓国・釜山を訪れて在韓被爆者の話を聞き、現地で署名も集めた。5月の選考会で平和大使に選ばれた。

 高校生平和大使をノーベル平和賞に推す動きもあり、蒲島知事は「(受賞は)夢ではないから、がんばって」と励ました。核兵器の力に依存する国々も多い中、二宮さんはNGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のノーベル平和賞受賞や史上初の米朝首脳会談などの動きを挙げて「今までにない(核廃絶への)躍進がみられる。地道な取り組みを続け、国境を超えて平和をつなぎたい」と取材に話した。県庁でこの日、原爆をテーマにしたパネル劇の上演にも参加した。(田中久稔)