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 原料や製法にこだわり、小規模ならではの個性で勝負する「クラフトビール」の国内メーカーが、米国やアジアなど海外市場に目を向けている。かつては「地ビール」と呼ばれ、ブームを招いたが、下火になった後も各地で個性を磨いてきた。その品質がいま、世界の品評会で評価され、輸出量を増やしている。

 クラフト国内最大手のヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)が、米国への輸出を始めたのは2010年ごろ。米国はビールの売り上げの約20%をクラフトが占める。知名度と価格のハンディを克服しようと、和の素材で個性を打ち出すべく研究してきた。

 かつお節のうまみ成分を発酵促進に使った「SORRY UMAMI IPA」を16年に開発。缶は浮世絵風のポップなデザインだ。米国への輸出量はこの6年で倍増したという。同社の担当者は「海外市場は無視できない存在。チャンスは生かしたい」。

 個性を競うクラフトは、地域性も武器になる。「COEDOビール」のコエドブルワリー(埼玉県川越市)の看板商品「紅赤 Beniaka」は、地元特産のサツマイモが原料だ。

 「おいしさだけでなく商品の背景を伝えることで、とても興味を持っていただける」と朝霧重治代表(45)。紅赤をはじめとした6種の製品は欧米の品評会での評価も高く、輸出量は5年で約3倍。15年には香港に自社のビールと日本の串焼きが楽しめる「タップルーム」を、現地の取引先とともに開いた。

 1994年の酒税法改正で、ビール製造免許取得に必要な年間製造量が大幅に引き下げられ、新規参入が急増。地ビールブームが起きた。だが品質のばらつきと割高な価格で沈静化し、撤退が相次いだ。今、海外を向くのは、この停滞期を乗り越えたメーカーだ。

 網走ビール(北海道網走市)もその一つ。再建期に開発した、青色が珍しい「流氷DRAFT」が、まず国内でヒット。需要が落ち込む冬季の販売先として北海道人気の高いアジアへの輸出を始めた。「インスタ映えするためか若者に人気のようです」と長岡拓児社長(36)は話す。海外バイヤーが来る商談会などにも積極的に出展。今後は、アジアのコンビニなどでの定番商品化をめざす。

■スパイス使い「アジ…

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