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 全国高校野球選手権記念大会の8日の第3試合で、東海大星翔(熊本)と対戦する岐阜代表の大垣日大。率いるのは全56代表校の中で最高齢、春優勝1回、春夏準優勝計3回を誇る阪口慶三監督(74)だ。41年前、あと一歩で夏の頂点を逃した悔しさをバネに、100回目の夏に挑む。

 7日昼、兵庫県伊丹市内のグラウンド。両手を広げ、「さあ行こう!」のかけ声とともに、守備につく選手らに阪口監督がノックを始める。炎天下で2時間続いた練習中、かくしゃくと選手と向き合い続けた。

 今年、8年ぶりにノックバットを握った。手足が思うように動かせなくなり、ノックができなくなっていたが、年明けから自然と体が動くようになった。「100回への強い気持ちが体の不調を治した」と笑う。

 突き動かしたのは「あの夏」の悔しさだ。第59回大会(1977年)、「バンビ」の愛称で親しまれた1年生エース坂本佳一を擁する東邦(愛知)を率いて、決勝で東洋大姫路(兵庫)と対戦。延長十回裏、サヨナラ本塁打を浴び、涙をのんだ。「優勝が、日本一がそこまで来ていた」と、今でも悔しそうに振り返る。2005年から指揮する大垣日大でも、07年の春準優勝が最高だ。昨夏の甲子園は初戦で敗退。「記念大会の夏に頂点を」。思いを募らせ、この夏、100回大会への切符を勝ち取った。

 今大会、56代表校のうち70歳を超えて指揮するのはほかに、智弁和歌山の高嶋仁監督(72)だけ。初戦で対戦する東海大星翔の野仲義高監督(37)とは倍の年齢差がある。

 今も体調は万全とは言い難いが、「一日一日を誰よりも大切にしている。どの監督にも、熱意や情熱では負けない」。(松沢拓樹)

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