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 ジンバブエ大統領選の取材を終え、首都ハラレの国際空港の免税店でおみやげを探していた時のことだ。30代くらいの男性店員に「この国でしか買えない、特別なおみやげがある」と声をかけられた。

 あやしい持ちかけだが、興味が勝り、耳を傾けてみた。店員が引き出しから取り出したのは、厚さ2センチくらいの封筒だ。中身は、旧ジンバブエドル(ZD)の札束だった。最も高い額面は10兆ZD。ゼロが13個も並んでいる。

 この国は2000年代、年率2億3千万%以上のハイパーインフレに陥った。中央銀行は高額紙幣を次々に発行。ひどい時はバナナ1本で50億ZDになり、「国民全員が億万長者」と皮肉られた。ZDは15年に廃止され、今は米ドルなどが使われている。価値を失ったZD紙幣はみやげなどとして売られているようだ。

 店員は「私たちはずっと貧乏。…

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