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(7日、高校野球 近江7―3智弁和歌山)

 選手が力を出し切れず敗れた時の智弁和歌山・高嶋仁監督は、とても不機嫌だ。

 「打てませんでしたね」「甲子園であんだけミスしたら勝てないでしょ」

 近江の継投にうまくかわされたようにも感じられたが、そこには触れたがらない。

 「投手が4~5人いることは知ってましたから」「継投は分かっとったこと。ヒットを打ちながら点がとれない。クリーンアップが全然ですからね」

 究極の負けず嫌いは、72歳になっても変わらない。

 二回に2点を先行し、近江が早い継投に出た三回も代わりばなの先頭打者がヒットを打った。しかし、ヒットエンドランのサインに打者が反応せず、一塁走者が二塁でアウトに。六回無死一、二塁の反撃機は、バント空振りで走者が飛び出してつぶした。

 10安打を放ちながら長打はなし。反対に近江の4番北村に2本塁打を浴びた。「風が逆やのに(打球が)伸びたんでね。あれっと思った」「大事なとこで甘いストレートをいったら、そら、いかれますよ」。ここでも負けず嫌いが全開だ。

 ただ、3年生へのコメントを求められると、「ご苦労さんしかない」と声色が変わった。「(エースの)平田は1年からずっと投げさせて、ようやってくれたと思いますね」とねぎらった。

 「100回大会に出てこられたのは幸運かなと思います。200回には出られませんから」

 これがせめてもの冗談だったか。

 選抜大会の決勝で負けた大阪桐蔭との再戦はならなかった。

 「そらあ、悔しいですよ。選手の力が出ませんでしたから。奇跡が起きるかなと思ったけど、起きませんでしたね」

 機嫌は直らない。すぐにでも学校に帰って練習したそうな顔をしていた。(編集委員・安藤嘉浩

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