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(7日、高校野球 常葉大菊川8―7益田東)

 迷いはなかった。

 八回1死二塁、直前に同点二塁打を放った神谷が三盗を狙った。相手の投球動作が大きいのは分かっていた。「一回に奈良間が二塁打で出塁したときに確認して、試合途中で確信した。それに(打席の)奈良間に集中していた」。冷静に見極め、スタートを切った。

 2016年に就任した高橋監督は攻撃のサインを出さない。自らの意思でプレーした方が成功率が上がると考える。だから盗塁もバントも選手の判断でする。「前の塁を狙った結果のアウトはOK」というチーム内の約束が背中を押す。

 三盗は実った。捕手の悪送球を誘い、神谷はそのまま決勝のホームイン。「最初のころはノーサインでのプレーは意思疎通が難しかった。でも今はチームがみな同じことを考えている。そこが成長ですかね」。チームとして夏の甲子園で勝ったのは5年ぶり。変革の神髄を示した。(坂名信行)

     ◇

 ○高橋監督(常) 決勝点の場面に、「神谷はいったん止まった後、もう1回トライして向こうが焦った。伝統の走塁ができた」。

 ○漢人(常) 七回途中7失点で降板。逆転勝ちに「ほっとした。飛ばし過ぎて、中盤でバテた。今までにない疲労を感じた。経験を次戦に生かしたい」。

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