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 2020年東京五輪の人気種目の一つ、自転車ロードレースのコースが9日、大会組織委員会から発表された。武蔵野の森公園(東京都府中市)をスタートし、富士スピードウェイ(静岡県小山町)までの男子244キロ、女子147キロ。歴代の大会のなかでも起伏に富む難コースとなった。国際自転車競技連合(UCI)からの要望でテレビ映えを意識。コースからは富士山が望める。

 自転車ロードレースは、男子が本格的に競技が始まる開会式翌日の7月25日、女子が26日に行われる。コースは東京、神奈川、山梨、静岡の1都3県の15市町村(女子は13市町村)を巡る。東京五輪の開催自治体は山梨県が加わったことで1都9道県に広がった。

 男女ともスタートから10キロはパレード走行し、是政(これまさ)橋(東京都府中市―稲城市)から本格的にレースが始まる。多摩ニュータウンなどを通過して神奈川県から国道413号に入り、山中湖(山梨県)を経て静岡へ抜ける。

 特徴は起伏だ。男女とも、是政橋の本格スタートから80キロ過ぎの国道413号の「道志みち」(山梨県道志村)は、標高1121メートル。男子の139・2キロ地点、富士山麓(静岡県裾野市)では最高到達点となる標高1451メートルに達する。

 終盤の200キロ地点付近には最大斜度20%の急な上り坂が待ち構える。獲得標高(上った坂道の合計)は男子が約4865メートル、女子が約2692メートルで、近年の五輪に比べても高い。日本自転車競技連盟の中野浩一選手強化委員長は「日本選手にとっては厳しいコース。山登りが得意な方が有利」と話した。

 大会招致時の計画では、皇居外苑を発着点としていたが、UCIから「起伏が少なく、差が付きにくい」と指摘され、17年4月に変更を要望された。さらに「富士山が見えれば、テレビで観戦する人々をより魅了する」と提案され、都内から富士山を目指すコースに変更された。

 五輪におけるテレビの影響力は軽視できない。国際オリンピック委員会(IOC)の収入のうち約47%はテレビ放映権料。前回16年リオデジャネイロ大会のテレビ中継視聴者数は36億人に達したとの推計もある。

 世界的にファンが多い自転車ロードレースでは、12年ロンドン大会ではバッキンガム宮殿近くが発着点。リオでもコパカバーナビーチを巡るなど、その都市の名所をコースに含んでテレビ映えを意識する傾向がある。

 組織委幹部は「富士山の映像を世界に発信することで、大会の開幕をアピールしたい」と語る。