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 8月9日に開かれる長崎市の平和祈念式典で毎年合唱を披露している「被爆者歌う会ひまわり」が、酷暑の今年も舞台に立つ。原爆投下から73年。長崎市内の被爆者は3万人を切り、会員の平均年齢は80歳に。杖をついて歌う人もいる。「命ある限り、次の世代に伝えたい」。その一心で、歌い続ける。

♪もう二度と作らないで

 わたしたち被爆者を

 この広い世界の 人々の中に

 7日午後、長崎市内のビルの一室で、72歳から93歳の被爆者約50人が、式典で歌う「もう二度と」の練習に励んでいた。再び被爆者が生まれないことを願って作られた曲だ。式典前の練習はこれが最後。体力を考慮して、この日の午前に会場の平和公園で行われたリハーサルには参加せず、冷房の利いた屋内で段取りを確認した。

 ひまわりは2004年に発足。08年から式典の前に歌うようになり、10年からは公式行事になった。今年も開会直後の5分間、平和祈念像前のステージで正装して合唱する。式典のほかにも、中学校でのコンサートや県内外でのイベントなどで可能な限り歌う。ほぼ毎週、練習している。

 メンバーは減る一方だ。「被爆70年までは頑張ろう」と参加していた人たちがやめていき、15年に50人いた会員は今年、33人に。亡くなった人もいる。式典では会員以外の被爆者も募り、なんとか50人程度を保っている。

 「みんな、気力で頑張っています」と事務局の野元靖子さん(60)。練習では無理に立たずに、椅子に座ったり杖をついたりすることを勧める。恥ずかしさからか断る人が多かったが、最近は本番でも杖をついて舞台に立つ人が出てきた。

 それでも、会長の宇木和美さん…

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