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 浜松市は、中心市街地の回遊性を高めるため2002年度から本格運行してきた循環まちバス「く・る・る」を来春に廃止することとし、9日の市議会地方創生調査特別委員会に報告した。利用者の減少に加え、運行委託先の遠州鉄道が来年度の入札参加を見送る意向であることなどが理由。議員からは疑問の声も出たが、基本的に了解を得たとして、9月に県に退出意向の申し出をする。

 「く・る・る」は浜松駅を起点に、市役所や病院など中心部の主要施設を巡る小型バス。現在は南北二つのルートがあり、1日16便ずつ運行。中学生以上は200円、小学生は100円で1日乗り放題だ。

 02年度は1便あたり7・1人が乗車。08年度に9・6人に伸びたが、減少に転じ、16年度は7・1人。17年度は「直虎効果」の一方で便数を半減させたため8・4人に増えたが、年間乗客数は08年度の3分の1の約9万7千人だ。市の負担額は約1740万円。

 市は1便あたり10人の利用を評価基準にしており、今後も達成は困難と判断。遠州鉄道が慢性的な乗務員不足を理由に来年度以降の撤退を申し出たことなどから、廃止を決めたという。

 特別委の議員からは「廃止ありきの評価基準では」「他のバス事業も切るのかと危惧する」「交通弱者に影響が大きい」「政令指定市の顔である中心市街地の活性化をどう考えるのか」などの意見が出た。(大島具視)